寝ずの番

 

今回は日本のお葬式について少し考えます。
津川雅彦さんの第1回監督作品としてメガホンをとられた映画「寝ずの番」です。
この映画は、日本のお葬式の伝統的な通夜の過ごし方を表現されておりますが、亡くなった方が最初が落語家と言う想定であり、その人をしたく方々が集い、面白くて可笑しいシーンを展開さてくれます。
そして一番弟子、おかみさんとそれぞれの通夜のシーンが流れるのですが、それぞれのドラマがあり、それを皆が共有しながら、亡き人を偲び次に生きてゆく力になるような、日本の伝統的な葬儀の通夜の役割と言うものを見ることが出来ます。
最も私が記しておきたいのが、ポスターにも書かれている一言。
「いっぱい泣いた。その倍、笑った。人生最後の大イベント。」
沢山解りあっていることで、出来る通夜の時間、力強い愛、絆、心温まる映画といえます。こうした時間の大切さを再認識するのもよいかもしれません。

寝ずの番 
2006
年 マキノ雅彦監督作品 原作中島らも
追記 
葬儀を考えるには、まだまだ考えも経験も至らない頃に見ることが出来た映画であり、通夜により得られるグリーフワークをなんとなくしっかりと認識した映画だったように感じております。