大型葬儀のコーディネート

大型葬儀には、社葬や団体葬と言われる日本独特のお葬式形態があります。また近年では供養に代わるお別れのカタチとして、お別れ会、偲ぶ会と言ったスタイルも浸透しております。こうしたお別れのカタチこそ日常に経験することは少なく、供養とカタチをどうするのかから専門家を入れて適正に判断をすることをお勧めいたします。

社葬の意義

なぜ社葬を行うのか? 膨大な経費と人材を投入する社葬、実施の意義をキチンと把握しましょう。社葬は一言で言うと経費のかかる業務になりますので、予め何のために行うかを十分理解のうえで、社内スタッフの意識統一を図り一丸として取り組む必要があります。

 

故人に対する感謝と敬意の表現

故人様の活躍や残された功績が、現在の社業の礎となっていることを社員とともに認識をして、感謝をすることになります。又その思いをキチンと遺族にも伝えることがかないます。

 

社内社外に対する故人の死亡告知

著名人は訃報の記事になることも多々ありますが、一過性のものであることや会社としての関係まで全てが披露されているとは限りません。又死亡の事実事態が告知されない場合も考えられます。 社葬はこの機会に広報に訃報をかねて行うことが出来る為、関係者に広く告知をすることが可能です。

 

新体制の告知と披露

現在の組織体制が新しく構築された場合の披露や、既に現体制で運営されている場合においても代表者及びその関係者が、来賓やお取引を招き、姿勢の披露や社業の方向性や姿勢を表現できる場になりえる。

 

新体制の下での組織力の表現

さらに、社葬が会社を挙げてのイベントと捉えると、その統率力やスタッフの動きも含め一貫した組織力を披露できる場となり、社葬の成功によりさらなる信頼を得ることが可能になります。

 

来賓区分や招待状の作成に伴うお取引との関係の見直しと姿勢の確認

 社葬を機会にお取引を始めとした社外関係を整理し認識を同一にすることが出来ます。また来賓の扱いをいかにするかにより。相手先にお取引姿勢を知らしめることが可能になります。

 

 

新型コロナウイルス感染症収束後のお葬式

本当にしたいことは何かを話し合うことが大切

2020年、新型コロナウイルス感染症が世界規模で猛威を振るい、2021年春、いまだにその衰えが見えることはありません。そんな中でお葬式は特別な意味を改めて考えられるようになってきました。

2000年前後から家族そうと言われ、いわゆる小型化、簡略化と言われて久しい2020年突然のパンデミックによる葬儀の形は、何もできなかったという悔いのような言葉を家族に残しました。賢い生活者とばかりに傾倒してきた葬儀の形は、本当の希望とは少し違っていたのかもしれません。多くのお金をかける後葬儀や反対にお金をかけないお葬式と予算のことばかりを考えるよりも、まずどのようなお別れがしたいのか、その上でご予算の工夫をするなどの知恵は、やはり多くの葬儀を経験してきた立場でこそお役に立てると信じております。

新型コロナウイルス感染症もやがては落ち着き始めること、本当にしたいお別れの形とはなんなのか是非ご家族で考えてみてください。ご家族それぞれのお気持ちをきちんと語り合うことも、お別れには大切な時間だとお分かりいただけるはずです。

 

リモートのお葬式が流行るのかという疑問

葬儀もDX化(デジタルトランスフォーメーション)とばかりに、ITシステムを駆使したリモート葬儀の形が広く知られるようになってまいりました。しかしながらその映像は葬儀の参列に代われるものにはなかなかなりそうもありません。

むしろそれを選ばれる生活者、ご遺族の中の思いはすでに見せたいお葬式から、家族で感じたいお葬式と葬儀に対するご要望が大きく変化しているということです。家族葬が世に知れる前の時代は、誰もがたくさんの弔問者会奏者を意識して、大きく象徴的な祭壇を選びその前に集うのがお葬式の要でもありましたが、現在は故人をよく知る家族が集まるための時間を大切にします。

誰かに見せたいという思いは、だんだんと薄れてきた時にコロナによる広くしれてきただけではないかと私は考えております」。むしろこうしたツールは社葬や大型葬といった大変気になる方のご葬儀が中継されるといった使い方の方がニーズに合っているように考えます。

 

現在の小型葬儀の時代は、葬儀社による単価を上げる施策を優先してあれもこれもと新しいもんがあたかも今の時代にあっているかの如く進められる場合があります。もちろん海外から帰ることのできない家族や、高齢者施設から容易に一時退院できないご高齢者などの対応のためには場合によっては有益なものだとも思いますが、ご覧になられる方のシステムの問題などでその機会を失った場合は、提供下側もされた側も悔いを残すような気がしております。

こうしたツールは走りや流行りに惑わされることなく、ご家族でよく検討をして決定をされることをお勧めします。

2021.04.14 追記