エンディングノートで整理する事。


よく言われる分類を、表記してみました。大きくは8の区分で、①自分史、②家系、③医療、④介護、⑤財産、⑥葬儀、⑦供養、⑧メッセージとなります。

心がける事は、伝える事、自分とその関係、希望、と言う事になるのですが、最後の希望こそが自分も気が付いていない希望が見えてくる事に気付かせてくれるのがエンディングノートだと言えます。


二つの歴史:我家の歴史と、自分史

いろいろ勉強をしてゆく中で、結局は遺族の為になるものであると言うのが一番のエンディングノートの意義ではないかと考えます。

その昔、夏休みに遊びに行って母の実家では大きな大きな仏間があり、その前で盆供養が行われた。その部屋の欄間のあちこちには、セピアカラーの写真が沢山掲げられ、軍人であったり、武士のような姿も見かけました。

そんな部屋で自分自身のルーツのようなものを感じて、ワクワクとした覚えがあります。そんな思いを現代ではどうやって家族や出合うことのない子孫に残してゆけるのだろうかと考えます。

父を亡くして涙の止らない娘さんに、父との関係を確かに残せるものを考えることが出来るもの。エンディングノートにはそんな役割があると考えます。


自分のエンディングノートは、自分だけのオリジナル

男性は、エンディングノートよりもむしろ自分史に取り組むことが多いようです。振り返って回想にふけることは家族に任せて、自分史を残して何かを感じてもらおうとか、家のこと、代々の事を自分の世代で忘れ去られないように、歴史を残してゆこうとする。

男の人はそういった考え方でないと、自分の終活には取り掛かれないのだかもしれません。機能的に考えがちな男性においては、その成果として、エンディングノートよりも遺言書に取り組もうと言う考え方、要するに結論を求める傾向もあるようです。

女性は、むしろエンディングノートに記載される事が多いようです。セミナーでも沢山の女性にお会いする事が殆どです。そしてどの方もみな健康に笑顔を見せてくれます。夢を語るようにエンディングを話される方も多区いらっしゃいますが、実際は、自分のことをはっきりと伝えて、家族や子供達に迷惑をかけたくないことを一番にされているようにも考えます。

女性のエンディングノートの広がりは果てしなく、好きな食べ物やお店、化粧品やおしゃれにまでいたることで、楽しく続ける工夫をされているようです。まさに自らがヒロインの物語の脚本に、未来予想を加え重ねているようなものといえるかもしれません。

情緒的思考の女性と、理論的思考の男性ですが、その両方から感じるもうひとつの理由があります。

人は二度死ぬと言う言葉があります。一度目は肉体の死であり、そして二度目は、すべての人の記憶から消えたときです。出来ればこのときを想像をしなくてよいようにしたい、誰もが忘れされれる事が怖いのだと思います。