終活の入り口・・・楽しむ終活

ブログ「おはようございますから始めようⅡ」で、映画感想レポートも行っております。


終活ってなに?

そんなタイトルのセミナーを多く見かけることがあります。少し前まではエンディングノートってなに?だったかもしれません。100年も前から、いえ、50年前から振り返ったとしてみても、そんな言葉は存在していなかったと言えるでしょう。

高齢化、人口減少、社会経済の仕組みが変わり、そんな時代に誕生した言葉ですから、どうやらその辺を知ることで解ることがあるに違いない。そんなふうに私のセミナーは展開しますが、もっとわかりやすくしてほしいといったところで、お応えするのは、「誰かのまねをしなさい」と言うことです。

まねをする事で始まる自分の終活

親戚やご兄弟、友人や町内の方、見渡したときに誰か一人は見かけるでしょう。自分らしい終焉を完結された方、人生の高齢期を楽しく過ごされている方、居そうですよね。

こうした方々の人生のコツや、考え方の整理の仕方などを聞いてみる。そして自分でも理想的なものが有ればまねをする。理想的でなくても、少し参考にしてみる。

何しろリアルなお手本ですから、OLT(On the life training)とでも言いましょうか。観て参考にして実践する終活といったところです。

しかし残念ながら、そのコツはなかなか伺いにくいものでもあり、本当のことは教えてくれなかったりもします。そこで、本を読んだり講演を聴いたりといったことをしながら、人生の指針を模索します。

私がお勧めするのが映画です。その名も終活映画です。

真っ暗な劇場の中で集中して二時間、そのストーリーや映像に自分の終活のヒントが沢山あるよと、そうお伝えしているのが終活名画座です。

たとえばこの映画、2013年に公開をされた「四十九日のレシピ」では、無くなった人を思う夫と娘、その思いの深さとは裏腹に、その人の人生をどれほど知っていたのかというシーンがあります。「子供を産まなかった女の人生なんて、空白ばかりなのね」そんな語りをしみじみと漏らします。


そんな母の人生がなんとも豊かな人生であったかということを、ラストシーンで父娘は知ることになるのです。この映画では、日頃からの家族とのコミュニケーションや、残してゆくべきもの、言葉の大切さに気がつくことが出来ます。そんな発見が出来るのが、終活映画なのだと解説をしてまいります。

さらにドキュメンタリー映画は、学びの宝庫ともいえます。2011年の「エンディングノート」、2015年公開されたばかりの「抱擁」などは、ぜひご自身でご覧になられて、今を考えてみてください。雄弁に多くのテーマを語りかけてくれています。

(右は、2015年4月公開の「抱擁」)


そんな終活映画を、私はぜひ劇場でご覧いただく事をお勧めしております。真っ暗な劇場でゆったりとした気持ちで、わが身をおいてみるのもいいでしょう。過去作品と共に出来るだけタイムリーな、劇場情報として、ブログ、ツイッターで、お知らせしておりますので、ご覧ください。

いつまでもいつまでもお互いを、応援をしていたい二人がいて、一人は逝く人になり、一人は残される人になった。夫が人生をあきらめないことを望んで、逝く妻が残す言葉は、むしろ生前に触れた言葉よりも大きく強いのかもしれない、言葉の力、写真の力、愛し方、頼り方、そして生き方、一つ一つのシーンで自然とあふれる涙が、止まることがありませんでした。
(2015年6月公開 愛を積むひと)